補聴器は複雑な構造をしているため、精密機器でよくあるように、不具合が生じることがあります。それでもあきらめる必要はありません。不具合の原因の多くは外的なもので、自宅でできる簡単な対処法もあります。
このコラムでは、よくある補聴器のトラブルとその対処の仕方について紹介します。
補聴器が作動しなくなった
補聴器が作動しなくなった場合、まず、補聴器の電源が入っているかを確認してください。当たり前のことのようですが、補聴器の装用や操作に慣れていない場合、電源の入れ忘れは珍しくありません。電池式の場合、電池切れや電池が正しく入っていないこともあります。
電源や電池に問題がなければ、チューブやイヤーモールド(耳栓)に耳垢や汚れが溜まっていないかをチェックして、取り除いてください。補聴器に耳垢や汚れが溜まり過ぎないように、日ごろからこまめにお手入れをしましょう。
補聴器の音が弱い、または歪んで聞こえる
補聴器を使っていると、音に問題が生じることがあります。補聴器の音が極端に弱かったり、不明瞭だったりする場合は、以下の方法を試してみてください。
まず、補聴器のプログラムと音量の設定を確認しましょう。誤って間違った設定に切り替わり、音が出なくなっていることがあります。
また、補聴器に耳垢や汚れが溜まっていないかもチェックしてください。補聴器の種類によっては、さまざまなパーツに耳垢や汚れが詰まり、音に歪みが生じている可能性があります。補聴器の動作に関わる部品に汚れが溜まっていないかを確認して、必要に応じてクリーニングをしましょう。
補聴器からピーピー音が鳴る
補聴器からピーピーと音が鳴る現象を「ハウリング」といいます。ハウリングの原因はいつくか考えられますが、多くの場合、イヤーモールド(耳栓)などのイヤーピースの形状が正しくないために起こります。一度、耳からイヤーモールドを取り外して、正しく装着し直すことで、ハウリングが収まることがあります。
サポートが必要な場合
これらの手順を試しても補聴器がうまく作動しない場合は、お近くのリケン補聴器センターまでお気軽にお問い合わせください。補聴器の専門家として、最適なアドバイスや修理をさせていただきます。